弾性ストッキングとは?種類と効果について解説

弾性ストッキングというのは、足に適度な圧力を与えることができるストッキングのことを言います。下肢静脈瘤やリンパ浮腫など下肢の静脈の流れが弱い人が着用することで、血流を良くすることを目的とした医療品です。圧力は足首の部分が一番強く、それから上に上がるにつれて弱まる構造になっています。

 

着圧ストッキングと弾性ストッキングは違う

健康用品を取り扱うお店では、着圧ストッキングという商品が販売されていますがこちらは医療品ではありません。価格は着圧ストッキングのほうが安いですが、足にかかる圧力は弾性ストッキングのほうが相当に強くなっています。ですから、血管やリンパ管に対して大きい負荷がかかり、重力にさからって血液やリンパ液が流れやすくなります。

 

弾性ストッキングの種類

弾性ストッキングの種類はどのようなものがあるのかと言うと、圧迫圧の違いものがいくつかあります。商品には圧迫圧がhpa(ヘクトパスカル)あるいはmmHg(ミリメートルエッチジー)で表示されています。圧迫圧はこれらの単位が大きくなるほど強いです。

どの程度の圧迫圧が良いのかは、かかっている病気や年齢などによって変わってきます。より症状が重い場合や皮膚の硬化が見られる場合には、強い圧迫圧の商品を選ばなければ効果がでてきません。

また病気であっても、高齢者のように強い圧迫圧に耐えられないようであれば、弱めの商品を選びます。もし、圧迫圧が強すぎる商品を選ぶと血液やリンパ液の流れが改善されるどころか悪化してしまうよう事も考えられますので、最初は弱めのものを選び徐々に強くして最適な圧迫圧を見極めれば安全です。

 

妊婦さんが着用する際の注意点

なお、妊娠をしていると血液やリンパ液の流れが悪くなることがあります。そういうときには最適な商品といえますが、出産が近づくにつれてお腹が大きくなっていきます。ですから普通の人と同じ商品を穿くとお腹の部分がきつく締め付けられてしまいます。種類を選ぶときには圧迫圧だけでなく、マタニティー用と明記された商品を選ばなければいけません。

➡️妊婦さんがパンストを着用する際の注意点

形状の違いで言えば、ストッキングを穿くとつま先が締め付けられ痛みを感じる人は多いです。圧迫圧が強ければ、その傾向がより強くなるので長時間の使用が難しくなります。ですから、つま先がある商品とつま先がない商品がありますから、好きな方を選びましょう。

 

弾性ストッキングの効果

次に、弾性ストッキングが持つ効果について、より詳しく見ていきましょう。圧力をかけることで、血液やリンパ液の流れを良くするということですが、どうしてそんなことができるのかというと水道に取り付けたホースを想像するとわかりやすいです。

植物の水やりや洗車をしているときに、ホースの口を潰せば水は勢いよく吹き出します。それは狭まったホースの口に、水道から流れてくる水が押し寄せることで勢いが増したからです。同じことが下肢の静脈でも起こります。

血液及びリンパ液は全身を巡っていくのですが、下肢から上半身に向かって流れるときには重力の抵抗にあいます。その重力に逆らって血液とリンパ液を押し流すのポンプとして筋肉が働きます。

でも病気や加齢あるいは妊娠をすると、次第に押し流す力が弱くなります。血管・リンパ管には逆流防止の役割を果たす弁がついていますが、血液やリンパ液がとどまり管が広がると弁に隙間ができて逆流が起きてしまいます。静脈で逆流が起きると静脈還流障害という状態になり、むくみや腫れだけでなく、潰瘍などの原因にもなります。

 

穿けば足全体を引き締めることができる

そこで弾性ストッキングの出番です。圧迫圧のあるストッキングですから、穿けば足全体を引き締めることができます。そうなれば皮膚の上からでも血管とリンパ管に圧力をかけてひきしめることができます。すると隙間ができていた逆流防止弁は閉じますし、筋肉の代りにポンプのような役割を果たせますから正常な流れを取り戻せます。

市販されている着圧ストッキングは、圧迫圧が弱いので十分に血管とリンパ管を締め付けることができない可能性があります。ですから、病気や妊娠などで血液・リンパ液の流れが悪くなりむくみを感じているときには、医療用の弾性ストッキングを穿かなければ十分な効果が期待できません。

 

エコノミークラス症候群の予防になる

なお、現在は病気ではない人でも、長時間の運転やデスクワークなど座っている時間が多い人は着用すれば良い効果が得られます。というのも、命を奪う危険があるエコノミークラス症候群の予防になるからです。

エコノミークラス症候群は、同じ姿勢を取り続けることで、足の静脈が滞り血栓ができてしまうことが原因となります。座っているときにできてしまった血栓は、仕事を終えて立ち上がった瞬間に勢いを増した血液に流されて肺の血液まで到達して詰まります。このため肺の組織が壊死を引き起こし死に至ります。

エコノミークラス症候群は、血流が悪くなることが問題なのですから適度な圧力をかけておけば、血栓はできにくくなります。運転やデスクワークというのは日々のことですから、発症のリスクを抱えながら仕事をしたくないならばやっておくべき対策と言えます。

 

まとめ

以上、弾性ストッキングの効果について解説しました。市販されている着圧ストッキングとは値段も目的も異なりますので、着用する際には十分に注意しましょう。